ブログ「かぞくのことば史」

かぞくのエピソードは、忘れてしまうには寂しいから、パパ目線で切り取っていきます。全国のかぞくからのご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします!

掘りたての芋飾りの少年|かぞくのことば史026

かぞくのことば史(2019・1・26)

「子どもの写真」は実は見ていないものが意外と多い。写真そのものは、実はかなり前に撮られていて、夫婦間で見せ合ったときに、「あれ?これいつの写真?」と初対面を果たしたりするものだ。今夜も次男が幼稚園の未就園児クラスの芋掘り行事の写真たちと初めて出会った。中に、インパクトのある写真があったので紹介したい。

次男が両手で大きなお芋を顔の横に持ち、レンズに哀愁のある表情を向けている。私は次男を見直した。芋は持っているけど、カメラにむかってきちんと静止して、芋は持っているけど、人に写真を撮られる用の顔を準備し、芋は持っているけど、カメラ目線で決めにかかる。西洋美術史に出てくる画家の肖像画のような美しささえ感じる。芋は持っているけど笑。普段も芋を持ち歩いて、写真を撮りたい、ここぞの場面では、アシスタントのように「失礼します、こちらお芋です」と手渡せば、常に最高の写真が仕上がるのではないかと思ってしまう。

さて、完全にバカにしている感じになってしまったが、私の故郷はサツマイモが有名で幼い頃からサツマイモで育ってきた。芋の苗を植える、収穫をする行事はもちろん、芋焼酎も美味しければ、収穫を祝ういも祭りがあり、キャンドルの代わりに芋を並べたバージンロードを歩く、芋結婚式まである。嘘みたいだけど、本当にある笑。

今、思い返すと、凄まじい芋推しをされてきた私の遺伝子は息子たちに受け継がれ、スイートポテトや干し芋は、家族揃っての大好物だ。ただ、掘りたての芋がフォトジェニックかどうかは、話が別だっただけだ。とにかく、次男の結婚式に使われるであろう写真を手に入れたことに間違いない。

ただ、幼稚園のカメラマンさんが撮った写真なので、データがない。現像された写真がマスターなので、汚すわけにはいかない。そうちゃんの結婚式まで、大事に保管してあげなくてはと思っているのだけれど、問題が一つ。兄であるりんちゃんの弟愛が発動し、この「掘りたての芋飾りの少年」を非常に愛でている。

「このそうちゃんが、可愛くてしかたないんだよ」

「この写真、気に入って気に入って」

「そうちゃん、みてほら、そうちゃん可愛く写ってるよ!」

写真をピラピラとなびかせながら、見せてくる。危険だ。今に誤って転んだ拍子に折り曲げる。慌てて、置いておきなさいとりんちゃんを落ち着かせる。兄弟仲がいいのは嬉しいけどね。ちょっと離れておきなさい(兄弟あるある笑)写真の整理はメグさんに任せっきりになってしまっているが、写真には写り切らないものがある。ことばだ。気持ちは写るけど、ことばは、書いたり発声したりして、初めてことばになる。と思っている。だからできるだけ、写真と共に、ことばも残したいと思った。